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2025-10-22 01:52:00

壱岐が生んだ音楽の系譜と《交響曲 Epikia》 壱岐の地から響いた音楽の原点

壱岐が生んだ音楽の系譜と《交響曲 Epikia

 

壱岐の地から響いた音楽の原点

戦後間もない昭和二十三年(1948年)。東京・日比谷公園に、ひとつの音が再び響きはじめました。それは、警視庁音楽隊による屋外演奏会。昼休みの市民に音楽を届けるために始まったこの「ランチタイムコンサート」は、今も続く東京の名物行事となっています。

この発案と実現に尽力したのが、警視庁音楽隊初代隊長・山口常光(やまぐち つねみつ)氏です。

山口氏は、明治27年(1894年)長崎県壱岐郡勝本町(現・壱岐市)生まれ。陸軍戸山学校軍楽科に学び、フランス・ドイツに留学。戦前は陸軍軍楽少佐として日本の音楽制度を整え、戦後は警視庁音楽隊を創設して、市民と警察を音楽で結ぶ活動を推進しました。

彼の理念は明快でした。
「音楽は警察の顔であり、社会の心である。」

軍楽から市民音楽へ――。山口氏が日比谷公園に生み出した演奏の場は、混乱の時代に人々の心を癒す公共の音として受け継がれています。

現代へ──AI時代の交響詩《Epikia

時を経て、同じ壱岐の地から新たな音の構想が生まれました。それが、株式会社リコジェが制作を進める交響曲《Epikia(エピキア)》です。

Epikia》は、古代壱岐をモデルとした架空の島を舞台に、「火(叡智)」「海(生命)」「祈り(調和)」を主題とする交響詩。人とAIの協奏によって創られる、21世紀の神話音楽です。

1楽章では大地と潮の息吹、第2楽章では雷と鍛冶のリズム、第4楽章では祈りのハーモニー、そして終楽章では光の余燼と未来への調和を描きます。

作曲にはAI分析技術「108AI」を導入し、島の自然音や風、波、鐘の響きを素材として、壱岐の音DNA”を現代オーケストラへ再構築していきます。

過去と未来を結ぶ音の架け橋

戦後の日本で、警察音楽隊を創設した山口常光氏。そして、AI時代に新しい交響詩を構想する《Epikia》。

どちらも根底にあるのは同じ精神――「音で人と社会を結ぶ」という信念です。

山口氏が築いた公共の音の理念が、いま、AIを通じて共創の音として蘇ろうとしています。

壱岐という島が、再び世界へ音を放つ日。それは、かつて日比谷公園で響いた旋律の延長線上にあるのかもしれません。


制作:株式会社リコジェ

構想・編集:白石光男

協力:OpenAI GPT-5

 

参考資料:『吹奏楽教本』『陸軍軍楽隊史』(山口常光著)ほか公知情報