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「日常生活の安全を、テクノロジーで静かに支える存在」
株式会社リコジェの社名「リコジェ」は、
Recall(製品リコール) × Concierge(コンシェルジュ) を組み合わせた造語です。
私たちは創業当初から、
「日常生活の安全を、テクノロジーで静かに支える存在」
であることを目指してきました。
派手な通知や判断を行うシステムではなく、
必要な人に、必要な公的情報が、自然に届く。
その思想は、10年以上前から一貫しています。
1. リコジェの原点 ― リコール・コンシェルジュ構想
リコール情報は、本来きわめて重要な安全情報です。
しかし現実には、
- 情報が散在している
- 自分に関係があるか分からない
- 気づいたときには対応が遅れる
といった理由で、十分に届いていませんでした。
そこでリコジェは、
**「リコール情報のコンシェルジュ」**という考え方を採りました。
判断はしない。
評価もしない。
ただし、正確な公的情報だけを、確実につなぐ。
2. 10年前の先行プロトタイプ
約10年前、私たちは次のような仕組みを試験的に構築しました。
- 財務省の法人番号APIから企業情報を取得
- 家庭にある製品の製造企業の法人番号をスマホに登録
- 企業がリコールを発表
→ 法人番号で機械的に照合
→ 該当する利用者に自動通知
当時としては先進的な取り組みで、
開発は当時「スーパークリエータ」に認定された技術者が担当しました
(現在は成長著しい企業のCTOとして活躍されています)。
しかし当時は、
- 製品情報のデジタル化不足
- AI技術の未成熟
- アプリ運用コストの高さ
といった制約があり、
社会実装には至りませんでした。
3. 2025年、AI時代に再び実現可能に
現在、生成AIと周辺インフラの進化により、
この構想はむしろ今こそ実装しやすい形になっています。
例えば、
- スマホで製品を撮影
→ AIがメーカー名・法人番号を取得 - AIが公的機関のリコール情報のみを定期取得
- 該当企業のリコールが出た場合
→ 利用者に通知 - 行動指針は公式ページへの案内に限定
ここで最も重要なのは、
AIが「判断」しない設計を徹底している点です。
4. あえて「法人番号 × 公的情報」に絞る理由
リコール・コンシェルジュ構想では、次の制約をあえて設けています。
- 製品個別の真偽判定をしない
- 情報源は消費者庁・経産省などの公式発表のみ
- マッチングは法人番号の完全一致のみ
この結果、
- 誤報・ハルシネーションの排除
- 法的リスクの極小化
- 運用コストの大幅削減
が同時に成立します。
「できることを増やさない」ことが、信頼性を高める
という設計思想です。
5. 5年前に考えた応用 ― 自治体法人番号による徘徊者探索
このリコール情報周知の仕組みを見ていて、
5年ほど前、私は次のことを考えました。
この仕組みは、そのまま
認知症高齢者の行方不明対策に応用できるのではないか。
着目したのは「人」ではなく、自治体です。
- 全国すべての市区町村には法人番号が付与されている
- 行方不明情報は、自治体や警察が公式に公表する
- 市から市へ、人が移動することは日常的に起きている
そこで、
- a市が公式に行方不明情報を公表
- b市方面への移動可能性が公的に示された場合
- a市の公表情報を、b市側が参照できる状態にする
という、極めて単純な構造を考えました。
ここでも重要なのは、
- 探索を指示しない
- 市民に判断をさせない
- 新しい連絡網を作らない
という点です。
ただ、既に公表されている情報が、必要な場所から見えるだけ。
これは探索システムではなく、
注意喚起インフラの横断参照です。
6. リコール構想と徘徊者対策の共通構造
両者は、本質的に同じ設計です。
|
リコール |
行方不明事案 |
|
製品 |
事案 |
|
企業法人番号 |
自治体法人番号 |
|
公的発表 |
公的発表 |
|
一致のみ |
一致のみ |
|
判断しない |
判断しない |
「人を探す」のではなく、
公的機関が公表している事実を、静かにつなぐ。
7. 結論 ― 技術は、静かに寄り添うためにある
リコール・コンシェルジュ構想は、
- 技術的に実現可能
- 社会的意義が明確
- コスト的にも持続可能
という、今だからこそ成立する構想です。
そしてその思想は、
製品安全にとどまらず、
高齢社会の安心・安全にも応用可能です。
10年前に描いた構想は、
AI時代の到来によって、
ようやく社会に静かに根づく準備が整いました。