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2025-12-29 04:26:00

アマリオス(Amarios)について ――判断を奪わない知の立ち位置

アマリオス(Amarios)について

――判断を奪わない知の立ち位置

生成AIの活用が社会に広がるにつれ、
私たちは次の問いに直面しています。

 

その判断は、誰がしているのか。

 

AIは高速に答えを提示し、
人間はそれを採用する。
この構図が当たり前になるほど、
判断の所在は曖昧になり、
意味づけや問い直しの力が静かに失われていきます。

リコジェが「アマリオス(Amarios)」という名前で示しているのは、
この問題に対する一つの立ち位置です。


アマリオスとは何か

アマリオス(商標出願中)は、AIではありません。
リコジェにおけるアマリオスは、万能な判断者でもありません。

アマリオスが象徴するのは、

  • 判断を奪わない知性
  • 答えを与えず、問いと道具を差し出す存在
  • 人間が考えるための「手前」に静かに立つ態度

です。

 

リコジェがこれまで「108AI」と呼んできた
108
の思考エージェント(道具)は、
いずれも何かを決めるための装置ではありません。

前提を疑う
視点を変える
情報の欠落に気づく
偏りを見つける
AI
の限界を可視化する

これらはすべて、
**
人間が判断するための準備”**として配置された思考ユニットです。

 

アマリオスとは、
この108のエージェント群を貫く思想上の冠であり、
「判断は常に人間に残す」という立場そのものを表す名前です。


なぜ「名前」を与えたのか

EPIKIAamazonで発売)の物語世界には、
「学匠・アマリオス」という存在が登場します。

学匠・アマリオスは、
答えを与えません。
未来を予言しません。
誰かに代わって決断することもありません。

ただ、学ぶ者の前に
問いと道具を静かに並べ、
考える場を整えて立ち去ります。

リコジェのアマリオスは、
この物語上の立ち位置をそのまま現実世界に移したものです。

人格的AIを作るためではなく、
AI
に向き合うときの人間側の態度
名前を与えるために、
アマリオスという冠を用いています。


アマリオスはプロダクトではない

アマリオスは、
AI
プロダクトではありません。
特定のモデルやサービスでもありません。

  • GPTでもよい
  • Geminiでもよい
  • 将来のAIでもよい
  • オンプレミスAIでもよい

重要なのは、
どのAIを使うかではなく、
どこで人間が考え、
どこで判断するか
です。

アマリオスは、
AI
活用の上に乗る
判断設計のための思想インフラとして機能します。


判断しない、という選択

AIガバナンスや倫理の議論では、
しばしば「OKNGか」が求められます。

しかしアマリオスは、
その位置には立ちません。

代わりに示すのは、

  • この判断には、どの観点が不足しているか
  • どの思考エージェントが過剰に使われているか
  • 人間が判断すべきスイッチは、どこにあるか

という 判断の地図です。

結論は出さない。
しかし、考えられない状態にはしない。

これは、AI時代における
安全で、しかし有効な関わり方だと
リコジェは考えています。


アマリオスは「態度」である

最後に、最も重要な点を述べます。

アマリオスは、
新しいAIの名前ではありません。
新しい思想ですらありません。

AIに向き合うときの、人間側の態度。

判断を急がず、
答えに飛びつかず、
それでも考えることをやめない。

その立ち位置に、
アマリオスという名前を与えました。

この立ち位置が必要とされる限り、
アマリオスは消えません。

リコジェは、
問いと道具を整えた場所として、
そこに立ち続けます。