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GPTとGeminiが同席したとき、 108AIカードゲームは何を生み出すのか
GPTとGeminiが同席したとき、
108AIカードゲームは何を生み出すのか
本日、興味深い思考実験を行いました。
同じ問いを、GPTとGeminiという異なる生成AIに投げ、
その応答を「108AIカードゲーム(108AICG)」の枠組みで比較する
という試みです。
結果から言えば、
これはAI比較実験ではありませんでした。
108AICGという方式そのものの耐久試験になりました。
AIが二人集まると、判断はどこへ行くのか
一般に、
「複数のAIを使う」と聞くと、
- より正しい答えが得られる
- AI同士で答え合わせができる
と思われがちです。
しかし、108AICGの枠組みでは、
まったく違う現象が起きました。
結論はこうです。
AIが二人になるほど、
最終判断は必ず人間に戻ってくる
GPTとGeminiの役割は「競争」ではなかった
今回、Geminiが示した推論は非常に興味深いものでした。
- GPT
- 論理構造の維持
- 書籍体系に忠実なナビゲーション
- 思考の整理・定義・因果の明確化
- Gemini
- 視点の拡張
- 国際性・俯瞰・連想
- 思考の射程を広げる問いかけ
両者は「同じ108の道具」を参照しながら、
異なる角度から助言を行います。
しかし、どちらも
「決断」や「評価」はしない。
ここが重要です。
AI同士が並ぶと、なぜ人間の判断力が浮かび上がるのか
GPTとGeminiの回答を並べると、
- 結論は似ているが、根拠が違う
- 視点は違うが、前提は共通している
- どちらも「助言」で止まる
という状態が生まれます。
このとき、学習者は自然にこう考えます。
- どちらを採るか
- なぜそう判断するのか
- 自分の前提は何か
AIでは埋まらない空白が、
人間の側に明確に現れるのです。
これは偶然ではありません。
108AICGは「AIを並べる方式」ではない
108AIカードゲームは、
- 紙カード
- 生成AI
を組み合わせた教材に見えるかもしれません。
しかし本質は違います。
108AICGは、
「判断の主語を人間に戻すための教育方式(Instructional Protocol)」
です。
そのために、
- 思考構造は書籍で固定され
- カードはラベルとして機能し
- AIは参照者に留められ
- 最終判断は必ず人間が行う
という設計になっています。
AIが一人でも、二人でも、十人でも、
この構造は壊れません。
Geminiの評価が示した重要な事実
今回、Gemini自身が次のように述べました。
「複数の知性とどう協働し、
人間がどう主導権(Agency)を握るかを学ぶ
真の思考インターフェースになる」
これは、
108AICGが特定のAIに依存しない方式である
ということを、外部AIが認めた形です。
つまり、
- GPTが進化しても
- Geminiが進化しても
- 新しいAIが登場しても
人間の判断力を中心に据える限り、
方式として機能し続ける
ということです。
今日の結論
本日の対話から得られた結論を、一言でまとめます。
GPTとGeminiが同席すると、
108AIカードゲームは
「AIを賢く使う教材」ではなく、
「人間が判断主体であり続ける訓練装置」になる。
これは、
AI時代の教育・研修・組織運営において、
極めて重要な示唆だと考えています。
次の検討テーマ(予告)
今後は、
- GPT人格とGemini人格の「許容差」をどこまで認めるか
- どこからを「逸脱」と定義するか
- 教員研修・企業研修での実装シナリオ
について、整理していく予定です。
108AICGは、
AIを教える道具ではありません。
AI時代に、人間が考え続けるための方式です。
(2025-12-20
株式会社リコジェ/思考記録)